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鋭い剣戟の音と共に火花が散った。 何が起こったのか、考える間もなかった。間髪入れずに打ち込んでくる剣から身を守るのに精一杯だった。 いつもの高耶の戦い方ではなかった。生に無頓着ではあったが、大胆に切り込んでいっても だが今の高耶は身を守ることも、力をセーブすることも考えてはいない。目の一ミリ先を切っ先が掠めても 「高耶さん!」 重い一撃を受け止めながら直江は叫ぶ。だが高耶は無言で次の刃を繰り出す。 彼と初めて剣を交えた時のことを思い出す。あの時もお互い本気で殺そうとしていた。 ――結局、自分達はこうなるより他に、道はないのかもしれない。 喉を突くべく繰り出された刃を高い金属音と共に跳ね除けた。続く渾身の一振りで そして、深淵そのもののような黒い双眸をまともに見つめた瞬間――
動きが完全に止まったのは、ほんの一瞬だった。 直江は目を見開いたまま、しばらく動かなかった。驚いたような表情が、しばらくしてふっと緩む。 抱き込まれた時、覚えのある匂いが高耶を包んだ。左手を濡らす、男の血の感触に高耶の目が
「な・・・お・・・」 高耶さん、と言い終える前にグラリと上体が傾ぐ。完全に力を失ってもたれかかる直江を支えきれず、 「ァ・・・――ア・・・」 遠くで誰かが何かを叫んでいる。ばたばたとこちらにやってくる複数の足音を聞きながら、高耶は
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短い上に、あんまりな続き方;