緋襦袢で四十八手


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. 結




溶け合うような情交の後、糸が切れたようにぐったりとしたリクオを、鴆はまだ繋がりを解かないまま、がしっと抱きしめた。

「すげー!全部制覇するなんてすげーよ!オレ皆に自慢してえ!」

子供のように顔を紅潮させ、きらきらした目で声を弾ませる。

毎晩のように赤い襦袢を着せられた上に、変な体勢やプレイを要求され、

中には苦行と言った方がいいものも少なからずあったが、鴆が喜んでくれたのならそれでいい。

・・・それはいいが、喜ぶ前に抜いてくれ、と思う自分は薄情だろうか。

困惑しながらも疲れ果てて言い出す気力はなく、リクオは奥に鴆を宿したまま、

顔じゅうに降り注ぐ口づけを甘んじて受け入れた。

終わった後の、こんな風に甘くくすぐったい時間は、リクオも好きだ。

鴆はリクオの髪をやさしく撫でながら、気が済むまで口づけの雨を降らせると、上機嫌で後始末をし始めた。

四十八手とやらを完遂できたことがよほど嬉しいらしい。

リクオも恋人としての務めを果たせたことにほっとしていた。




ところが。

清めた身体を清潔な襦袢に包み、清潔な敷布に横たえながら鴆が言った言葉に、リクオは凍りついた。

「四十八手全部やった奴なんてそうそういねーだろうなあ。せいぜい五手とか十手くれえだろ。ほんとすげーよ!」

浮かれた気分のまま、隣に寝そべり、リクオの頬に触れた鴆は、その刃のように鋭い眼光にぎょっとした。

「てめー…恋人や夫婦なら誰でもやるって言ってなかったか…?」

リクオの言葉に鴆はさっと青ざめた。

うっかり口を滑らせたことを後悔したがもう遅い。

「あ、いや、それはだな…」

わなわなと震える身体から、小妖怪なら瞬時に消されてしまうほどの畏が、ぶわっと噴き出した。

「出てけー!!」




それから一週間、リクオは鴆と口をきかなかった。




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でも一週間で許してあげるリクオ様…照れているだけですからね!

素敵な提案をしてくださった、つのさま、
素敵なお話を寄稿してくださった雛衣さま、
そして応援してくださった皆様、
ありがとうございました!
そして参考書にもお世話になりました…あの本がなければ手を付けることもなかったでしょう;;



雛衣様の助けで全部埋めましたが、
四十八手文やイラストは両手をひろげてお待ちしております!
いただきもので二週目つくりたい…!



裏越前屋