ここから願うよ
4 空の上でのもどかしい挿入に焦れて、本家に戻った。 鴆に腰を支えられながら、鴆にあてがわれた部屋へともつれこむ。 布団に横たえられ、奥まで、激しく突いてほしいと鴆を見れば、身体を横向きにされ、 裾を割ってむき出しになった片脚を担がれた。 すでに穿たれてぬかるんでいる秘所に、熱い肉竿が押し入ってくる。 そのまま激しく突き立てられると、いつもより深いところに先端が届いた。 「あっ、あんっ、あんっ!」 整えられていた敷布をくしゃくしゃに乱しながら、リクオは感じるままに声を上げた。 さまよう手が、すがるように鴆の膝に触れる。 すると鴆はリクオの片脚を担いだまま立ち上がり、真上から腰を落とし始めた。 「あんっ、あぁんっ、あっ…!」 角度が付いた上に体重もかけられて、肉棒はいっそう深くリクオを抉る。 着物の裾はすっかりはだけて、二本の脚は、白い足袋を履いた足先をのぞいて、むき出しになっている。 肩だけが布団についている状態で苦しかったが、今は身体の奥で鴆を感じられるなら、 どんな体勢でもかまわなかった。 「あんっ、ぁあんっ、ぜんっ…」 「リクオッ…」 リクオの頬にぽたりと水滴が落ちる。鴆の汗だ。 精悍な顔を上気させ、荒い息をついている男の顔は、どこか色気を感じさせた。 彼にこんな顔をさせているのが自分だとおもうと、ひどく嬉しい。 突かれながら無意識に微笑むと、鴆は切なげに顔をゆがめた。 「くっ…もう、出すぞ、リクオッ…」 「ァッ…!」 身体の奥に、熱い液が広がるのを感じて、リクオも達した。
それからこっそり一緒に風呂に入って、半ばのぼせながら鴆の部屋に戻って、リクオは清潔な襦袢と、 鴆の腕に包まれながら、まどろんだ。 遠くから話し声が聞こえてくる。まだ宴会は続いているようだ。 つららが起こしに来る前に自分の部屋に戻らなければならないが、もう少しだけ。 月の光が強すぎて、背中に感じた鴆のぬくもりしか覚えてないが、一緒に空を飛ぶのは楽しかった。 天の川を見るのもいいかもな。今度の新月の晩に。 そんなことを考えているうちに、いつしか眠ってしまった。
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