アカギの長い夜 |
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そこでまずは寝ぼけまなこの魔神にたずねました。 「本当にオレを殺すつもりか?」 魔神の返事を聞くと、啓介はさらに言いました。 「死ぬ前にひとつ聞きたいことがある。本当のことを答えてほしい」 そこで啓介はたずねました。 「おまえ、このパンダの壷からでてきたよな? 「どうやってって・・・俺こうみえても魔神ですよー、それくらいできますよー」 困惑気味に答える魔神に、啓介はケッと吐き捨てました。 「うそつけ。おまえみてーな奴にんな大技できるわけねーだろ」 頭ごなしにいう啓介に、魔神はかちんときたようでした。 「俺が嘘ついているっていうのかよ」 と啓介がたたみかけると、魔神はぶるぶる体を震わせて、煙になってしまいました。
煙はひとところに凝り固まると、少しずつパンダの壷の中に流れ込み、 「どうです、ちゃんと入ったでしょ」 すると啓介は大急ぎで封印のついた鉛の蓋を手にし、壷の口をふさいでしまいました。 「あっ何するんですか!」 一方、魔神は啓介の言葉を聞き、自分が壷の中に閉じ込められたことを知って途方にくれてしまいました。 「啓介さん、お願いですからここから出してください」 さっきとはうってかわったしおらしい態度で懇願する拓海に、 「うそをつけ、呪われた魔神め。 「豆腐屋の息子と王弟の話?それはどういう話ですか?」と拓海がたずねたので、
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