アカギの長い夜 |
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「・・・おまえの話こそどうつながるのかわけがわからんな。王子は結局幸せになったんじゃないのか?」 啓介の提案に、涼介はいいだろう、とうなずきました。
その日の真夜中、涼介は中庭に向かいました。 そっと茂みをのぞいた涼介は目を疑いました。 「あん!あん!あん!あん!」 色恋ざたとは無縁だとばかりおもっていた拓海が、みたこともない艶めいた表情で喘いでいるではありませんか。 「気持ちイイか?拓海」 木の幹にしがみつき、後ろから貫かれながら、拓海も自ら淫らに腰を動かします。 「ずいぶん感じてるな。外だから興奮してるのか?」 涼介は恍惚と達する瞬間の拓海の顔をみながら、ぎりりと奥歯をかみしめました。 翌日の昼下がり、涼介は拓海を呼び出しました。 「涼介さん、大事なお話ってなんですか?」 突然の質問に、拓海の顔はみるみる真っ赤になりました。 「りょ、涼介さんっ・・・昼間から何を・・・」 涼介の追求に拓海はうろたえます。 「何をって・・・涼介さん、あなたが一番よく知っているじゃないですか」 拓海は未だに、毎晩自分をつかまえてはえっちをしている相手が涼介だとおもっていたのですが、涼介はそんなこととは夢にもおもいません。 「俺が見ていると知っていてあんな淫らな行為を続けていたのか。 こうして、王の命を救い、王の妻となるはずだった若者は、王弟のよこしまなたくらみによって、
・・・とこんな話だ。どうだ、俺とおまえの関係とよく似ているだろう。」 と啓介は壷の中の魔神に話しかけました。
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