アカギの長い夜 |
3 啓介はそれから三日三晩、寝室に篭って拓海とえっちをしました。 最初は部屋から出てこない啓介にどうしたのかと城の者たちは心配しましたが、 拓海をつれてきた翌日の夕方、いちおうその日14になったばかりの娘を (このまま持ちこたえてくれよ、藤原・・・) 自分の胃のためにも・・・。 史浩が願っていたちょうどその頃、拓海は人生最大のピンチに陥っていました。
「絶対嫌ですっ!この変態!」 もはや日付や時間の感覚すらなくなった寝室のベッドの上で、 ( どうせ一晩で飽きるのなら犬に噛まれると思って・・・) と思ったことも確かです。 「何今更バージンみたいなこと言ってんだよ。別にひとりエッチくらいフツーだろ」
望むものは何でも与えられてきた啓介は、思わぬ拒絶に憮然としました。 どんなに凄んでも首を横に振り続ける拓海に、啓介は一つの提案をしました。 「仕方ねーな。今夜はひとりエッチは勘弁してやるよ。 「はぁ・・・?」 思いがけない提案に、拓海は目を丸くしました。 「眠れない時間が早く過ぎちまうような、楽しくて、おもしろい、 「そんな!」 自慢じゃありませんが拓海は口下手でした。 「まさかどっちも嫌とは言わねーよな?さあ男らしく腹くくってもらおうか」 ニヤニヤ笑う啓介に、拓海本来の負けん気が頭をもたげました。 (よーし・・・やってやる!) 腹をくくった拓海はおもむろに口を開きました。 「む、むかしむかし・・・」 啓介はちっ、と舌打ちしましたが、拓海が殺気を帯びた目で睨むと黙りこみました。 「おい、俺とおまえがでてくる話にしろよ」 今にも逆切れしそうな拓海に、啓介は胸を張って言いました。 「ガキの頃、アニキがよく寝る前にいろんな話してくれてさ。どの話もオレが主人公だったんだ」 誇らしげに話す啓介に、あんたは今でも十分ガキだよ・・・と拓海は心のうちでつぶやきます。 「わかりましたよ。それじゃあえっと・・・むかしむかし、アキナという小さな国で
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