―――閉館後―――
エレベーターが来たのでそのまま乗り込んだ。
すでに閉館時間も過ぎていて、一緒に乗り込んでくる人もおらずに二人だけ。
「夜景見れなかったのは残念だが、結構面白かったな」
不機嫌なままの啓介は、じろりと横目で中里を伺う。
一つ息を吐き出すと、啓介の頭へと手をやり髪をくしゃりとした。
「まだ怒ってんのか?」
「怒ってねェよ」
「そうか……」
啓介の頭から手を離し、背後に背を預ける。
言葉がないと、本当にエレベーターの微かな音だけになってしまう。
こういう密閉空間は、あまりいい気分がしない。
啓介も、本当は静かなのは苦手のはずだった。
流石にいつまでも沈黙を続けることが出来ないのだろう、中里をちらちら見てくる。
「腹…減ってねェか?」
「………減ってる…」
「近くに、いいとこあるからそこで食べようぜ」
本当は中里も教えて貰った店で行ったことはないのだが、あえてそんなことを啓介に言う必要もないだろう。余計なことをいうと、また機嫌を悪くしかねない。
(女に教えて貰った店なんて知ったら……)
啓介が楽しかったら、それでいいのだから―――。
満面の笑みで頷く啓介を見ながら、ポーンと一階に着いたことを知らせる音が鳴った。
さかきさまコメント
恭子さん、企画テーマこんなんでいいのかしら?
ちょっと不安ですわ。
そして近くのいい店というのは、「Milky way」のことですわ〜vv
いい店というより、面白い店でしたね。
メニューが変わっていたのが残念でしたが、また行きたいですわ。
恭子コメント
さかきさま、かわいい中啓小説をありがとうございましたv
そこここにちらばっている体験談におもわず顔が・・・
だってマンボウとアザラシ間違えるのってどうよ。ねえ?
乙女ちっく炸裂な店 「Milky way」・・・この二人がはいったら
めっちゃうきまくりですね・・・。早々にありがとうございました!
私もこれからがんばりますよ・・・。