緋襦袢で四十八手
17. つばめ返し(つばめがえし)
片方の脚を跨いで、赤い絹布からすらりと伸びたもう片方の白い脚を、肩に担いだ。 つつましやかな秘孔に猛りきった自身を挿入すると、しなやかな身体は若木のように綺麗に反り返った。 「あっ…あっ…」 腰まで襦袢を剥いた、むき出しの背は揺さぶる度にしなり、 鍛え抜かれた背中に浮かぶ百鬼の入れ墨が艶めかしく動いた。 担いだ脚も鴆の動きに合わせて、翼のようにゆらゆらと揺れる。 光り輝く白い身体は、硬い筋肉で覆われていながら柔軟に曲がり、 同じ雄の身体でありながら我を忘れて見惚れるほど美しい。 そして整いすぎて冷たい印象すら受ける彼の美貌とは裏腹に、彼の内部は蕩けそうに熱い。 普段の澄ました表情の彼が、こんな淫らな熱を抱えているなんて、誰が想像できるだろうか。 三日と置かずに小さく引き締まった白い双丘の谷間に男を受け入れ、 全身を弓のようにしならせて内部を穿たれ擦りたてられる快感に喘いでいるなど。 少しずつ理性を手放し、官能に流されていくリクオを見ていると、 たまらなく誇らしく、愛しい気持ちで胸がいっぱいになる。 艶めかしく揺れる、しっとりと濡れた百鬼の背中も、 乱れた赤い襦袢をまとわりつかせた白い肢体も、 恥らいながらも快感に溺れていく綺麗で艶のある表情も、 そして穿ち、引くたびに締め付けてくる、彼の中の淫らな熱も、 全部、鴆だけが知っているのだ。 「あんっ…あんっ…鴆ッ…」 いつもより深い挿入に、リクオはいっそう背をしならせて喘ぐ。 「出すぞ、リクオ…」 リクオがきゅっと敷布を握りしめ、頬を染めてうなずくのを見ると、 鴆は狭い肉壁を抉るように激しく腰を打ちつけ始めた。 |
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