緋襦袢で四十八手
18. 時雨茶臼(しぐれちゃうす)
「おい…幾らなんでも、つけすぎなんじゃねえか?」 「いんだよ。今夜はそういう趣向なんだから」 鴆の言葉の真意は、いざ上に乗って繋がった時にわかった。 「あっ…」 ほんの少し切っ先をもぐりこませただけで、奥から薬液があふれ出る。 思わず引きかけた腰を、鴆の両手が力強く引き戻し、己を飲み込ませようとする。 身体を埋めれば埋めるほど、どろりとした液体は秘所から流れ出て、鴆の分身とその根元を、 そしてリクオの内腿をも濡らした。 「あっ…あっ…」 鴆の手と腰の動きに導かれるまま、自らも腰を動かせば、その度に繋がった部分は卑猥な音を立てた。 過剰に塗り込められた薬液は滑りをよくする反面、どこもかしこもぬるぬると滑って気持ち悪い。 おまけに薬液が際限なく入り口から漏れ出る感覚が、まるで粗相をしているようでひどく落ち着かない。 全裸ではなく、赤い襦袢を纏いつかせているだけに、着物を着たまま漏らしていることに、 余計に羞恥を感じて身体が熱くなる。 「てめー、趣味悪ィぞ…ッ」 抜き差しする度にとめどなく薬液があふれてくる結合部分を凝視している男に、リクオがたまらなくなって訴えると、 悪趣味な男は、羞恥に目元を染めて怒るリクオを見上げてニヤリと笑い、 腰骨を掴んで、下から激しく突き上げ始めた。 |
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