「へー、身体って曲がるもんなんだな」

「てめー…オレにこんな体勢とらせておいて、言うことはそれかよ」

軽く足を開いて立ったまま、両手を畳につけたリクオは、脚の間から地を這うような声を出した。

降下するリクオの機嫌とは裏腹に、鴆は上機嫌で赤い襦袢の裾をめくった。

白い足袋と、もっと白く、光り輝くような優美な脚が鴆の目を灼いた。

男のものにしてはごつくはなく、体毛も薄いが、女のものよりも硬い筋肉で覆われ、無駄な肉が一切ない。

さらに赤い絹布をめくりあげると、小さくしまった双丘が、いかにも美味そうに鴆の欲をそそった。

谷間の奥の入り口はすでにほぐしてあり、中から溶けた薬液が流れ出て内腿を伝っている。

鴆は喉を鳴らすと、痛いほどに張りつめた己の切っ先を、つつましやかな蕾に潜り込ませた。

「あっ…あぁぁんっ…」

脚の間から、くぐもった声が聞こえた。

狭くて、蕩けそうに熱い内部は、わななきながら鴆を受け入れ、奥へと誘い込む。

「はっ…相変わらず、すげー締め付け…」

精を搾り取ろうとする動きに眉根を寄せて奥歯を噛みしめて耐え、

鴆は腰骨を両手でつかむと、締め付けに対抗するように腰を動かし始めた。

「あっ、あんっ、あんっ…」

常より奥まで入る体勢は、鴆を根元まで飲み込み、最奥の柔らかい部分が鴆の先端を舐めるように蠢く。

揺さぶる度に、畳についた白い手は、不安定にぐらぐらと揺れ、赤い裾が足元で揺らめいた。

苦しい体勢のせいで、少しつらそうだが、腰を打ちつける時に聞こえるリクオの甘い嬌声に、

ちゃんと感じているようだとわかって、鴆はほっとした。

リクオの嬌声に、肉がぶつかる乾いた音と、つながった部分が立てる秘めやかな水音が入り混じる。

奥まで入る充足感と、リクオにこんな体勢を取らせているという密かな征服感に、

この体勢、けっこういいな、と鴆はほくそえんだ。