緋襦袢で四十八手


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. うしろやぐら




「ぁっ…あぁっ…!」

早咲きの桜の木の下で、背後から貫かれた。

熱い肉棒がずぶずぶと奥へ入ってくる感覚に、つかまっていた幹に思わず爪を立てると、

大きな手にひとまとめに握りこまれた。

爪を痛めるからと、そんな気遣いはするくせに、

こんな夜更けに寒空の下、赤い襦袢一枚にしたのもこの男だ。

庭に咲いた淡紅色の花びらを見ていたら、どうしてもここで抱きたくなったのだと、

しきりに首筋に口づけながら懇願されて。

流されてしまう自分は何をやっているのだろうと思う。

濃い色の花びらと似た色の襦袢は腰までめくりあげられ、むき出しの脚には男の脚が絡んで、

外気にさらされた秘所は男のものをいっぱいに咥えこんでいる。

「あっ…あんっ…あんっ…」

背中にはじわりと男の体温を感じ、内部は擦られる度に痛いほど熱い。

前もくつろげられ、己の分身は扱かれる度に男の大きな手を濡らしている。

頬を切るような寒さだというのに、なぜか頬は燃えるようだった。

「あんたの中、すげー気持ちいい…」

息を弾ませながら、少し上ずった声で、背後で男が腰を動かしながら言う。

自分の中で感じているのかと思えば、知らず鼓動は高鳴って、中にいる男を締め付ける。

薄紅色の花の下で、酔狂な交わりは、いつ終わるともなく続いていた。




27前  29前


 

鴆という言葉が一言もでてきませんが鴆夜です。
あんまりえろくなくてすみません;



裏越前屋