あわよくばもう少し
1.5 「リクオよお…あんたまさか、今までも他の奴らにここを見せてんじゃあねーだろうな」 「そんなの…風呂とかでいつも見られてんだろ」 そうだ、風呂。 自分で口にした言葉に、リクオははっとした。 水泳などより、よほど見られる可能性が高い。 本家は大所帯だ。風呂だって、誰もいないことの方が少ない。 もちろん人払いすれば一人で入れるが、リクオもぬらりひょんもそんなことはしない。 身体を洗っていれば小妖怪がお背中流します、と寄ってくる。 そうやって下僕たちと一緒に風呂に入るのも大事なことだ。 鴆だってそれくらいはわかるだろうに。 ところが、この男の独占欲と心の狭さは半端ではなかった。 「背中はいいが、ここは見られたらだめだろうが」 「何わけわかんねーこと言って…ぁんっ…!」 中に入れられた指をぐりっと動かされて、身体が跳ねた。 そのまま容赦なく弱点を責めたてられて、あっという間にのぼりつめる。 だが達しそうになる度に愛撫の手は止まり、またゆるゆると追い上げられる。 痛いほどの張りつめた分身も、中途半端に口に含まれたり、茎を舐めあげられたりして、 リクオは達きそうで達けない、拷問のような快楽を与えられ続けた。 「ぜん…も…やだ…」 とうとうリクオは音を上げた。 喘がされ続けて声は掠れ、勝手にあふれる涙で顔はおそらくぐしゃぐしゃで。 誰かに見られるとか男の意地とか、そんなものはもうどうでもよくなってしまった。 達きたい、と懇願するリクオに、分身を舐めていた鴆は身体を起こし、 鍛え抜かれたしなやかな身体に覆いかぶさった。 ほんのりと赤く染まった耳朶を甘噛みし、妖の本性そのままに囁く。 「剃ってもいいのか…?」 その言葉には毒がたっぷり含まれていたが、気が変になりそうな愛撫を与えられて、もう何も考えられない。 達きたい一心で頷くと、唇を軽く啄まれた。 そして中の指に弱点を強く擦りたてられ、やっと精を吐き出すことを許されたのだった。
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