お花見 4




「あぁっ…なんでっ…」

三本目の指を入れられた時、もう達く、と思った。

だが、無情な指が根元を抑えて、射精を阻んだ。

ちゃんと答えたのに何故、と涙に濡れた目で恨みがましく睨むが、鴆はやや上気した顔をしながらも、

もうひとつ聞きてえことがある、と言った。

「これに答えたら、最高に気持ちよくしてやるよ。

…なあリクオ、オレのこと好きか?」

根元を抑えたまま、三本の指をばらばらに動かしながら鴆は聞いた。

無造作にかき回しているようで、それぞれの指の腹は絶妙な力加減で、リクオの弱点を何度もかすめていく。

「…っ」

(この野郎、こんなことをしておきながらよくもぬけぬけとッ)

意地でも答えたくなくて口を引き結んでいると、乳首にいきなり歯を立てられ、身体が跳ねた。

ろくに触れられていなくても、他の場所への愛撫のせいですっかり硬く敏感になっていたそこは、

痛いほどの強烈な刺激を与えられると、電流のような快感をリクオに伝えた。

「あっ…あんっ…やめっ…」

「オレのこと好きだよなあ?リクオ。
だからオレが女といるのを見て、やきもちやいたんだろ?」

つんと尖った乳首を音を立てて吸いながら、鴆は畳み掛ける。

口に入れながら話す度に、息や舌が肉芽をかすめて、リクオは身悶えした。

口腔全体で乳首を苛めながら、中に入れた指も動かす。もちろん根元は抑えたままだ。

答えずにいると、もう片方の乳首を責めはじめた。

感じすぎて痛い。

若い身体には酷な愛撫に加えて、核心をついた鴆の言葉に、リクオの意地はくじけはじめた。

確かに、鴆が女にキスされた時、ものすごく腹が立った。

それってやきもちなのか?

鴆のことが好きだから…?

頭が混乱しているのに、愛撫は考える余裕も与えず、さあ言えとばかりにリクオを責め立てる。

「ああんっ!」

乳首を吸っていた口はいつしか股間に下りて、根元をせき止められた屹立に舌を這わせた。

今すぐにでも達きたくてたまらないのに、これ以上されたらたまらない。

「リクオ、教えてくれよ。オレのこと、どう思ってる?」

捉えた獲物をなぶるように、ことさらゆっくりと分身を舐めあげ、鴆が尋ねる。

ここで答えなかったら、次にどうされるのかはわかっている。

「すき…」

リクオの喉から、うわごとのような言葉が突いて出た。

「好きだ…鴆…ッ」

はっきりと声に出して言うと、根元の戒めが解かれ、先走りを零していた分身を口に含まれて強く吸われた。

「あっ…あああッ!」

全身を震わせ、リクオは暖かい口腔に己の欲望を放った。





  


まだ続くんかい…。


裏越前屋