もう我慢できない・・・

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薬液をまとった冷たいガラス棒が、先端に押し込まれていく。

痛みよりも、ありえない場所を押し広げられる恐怖と異物感に身体がすくむ。

「棒はちゃんと消毒してるから安心しな。オレ以外の奴にはやらせんなよ」

身を捩って逃れようとするリクオを押さえつけ、患者を診ている時のような口調で淡々と話す。

まるで他の誰かと寝ているかのような鴆の言葉に、悔しくて腹立たしくて涙が出る。

「で、雪女とは何度ぐらい寝たんだ?」

ガラスの棒を抜き差ししながら、冷ややかな声で鴆が訪ねる。

「…てねえ…」

「ああ?」

「寝てねえよっ…つららは家族だ」

そう言った途端、棒で穴を押し広げるようにぐるりと回されて、リクオはかすれた悲鳴を上げた。

「寝言でまで名を呼ぶとは大した家族思いじゃねーか」

弁明しても、鴆の態度は変わらない。

硬いガラス棒がどこまで侵入してくるのかもわからず、怖かった。

「寝言なんて知るか…あいつにはいつも起こされてるし…

っつーか、起きれねーのはてめーのせいだろ」

涙で曇る目で精一杯睨みつけると、先端を責める動きがわずかに緩んだ。

「なら、あんたと寝てんのはオレだけか…?」

「当たり前だ、馬鹿ッ」

罵ると鴆は一瞬呆けたようにリクオを見つめ、それから身を屈めてリクオの唇に唇を落とした。

だが先端を棒で抜き差しする動きはやめない。

「痛え…」

涙をこぼしながら訴えれば、和らいだ口調で鴆が言葉を返す。

「痛えって言う割には元気だけどな、あんたのコレ…。

かき回すたびにどんどんあふれてきやがる。

痛えのが気持ちいいんじゃないのか?」

突き刺された痛みで一度萎えた分身は、いつの間にかまた張りつめて、
先端から透明な滴を滴らせていた。

「こうするともっと気持ちいいぜ」

鴆はそう言うと、先端に棒を差しこんだまま手を離し、両脚を抱え上げて肩に乗せた。

眠る前までさんざん擦りたてられていたそこに、冷たいぬめりをまとった昂ぶりが押し込まれていく。

「あっ…あぁっ…」

鴆を覚えている身体は、いきなりの挿入でも傷つくことなく、やわらかく受け入れ締め付ける。

「あっ…ああんっ!」

内部を熱い肉棒で抜き差しされながら、先端をガラス棒で探られて、

リクオは何も考えられなくなった。

痛みと異物感ばかりが大きかった先端への刺激も、

後ろを擦られながらされると、もどかしい疼痛に変わった。

「気持ちいいだろ?」

腰を動かしながら尋ねる鴆の声も快感に掠れている。

こんなことをされて気持ちいいなんて、自分はおかしいのではないだろうか。

鴆にされることすべてを快感にすり替えてしまう自分の身体が怖い。

これ以上鴆に溺れてしまうのが怖い。

快楽の声を上げながら涙をこぼし続けるリクオに、

「気に入ったんなら、今度からここもいじってやるよ。

オレなしではいられない身体にしてやるからな…」

過ぎた快感に朦朧とするリクオの意識に、鴆の優しい声が毒のように浸透していった。




 


ヤンデレ鴆さんで終わろうとおもったのですが…
ちょっとだけ続きます;
さっそくの拍手コメをありがとうございます!
お返事滞っていてすみません;



裏越前屋