届いてほしい




猛りきった己の怒張を突き入れる。

「あああんっ」

慣れ親しんだものが侵入してくる感覚に、リクオの身体から力が抜けたようだった。

内部が柔らかく鴆を受け入れ、奥に誘い込むようにぎゅっと締め付けるのを感じて、鴆は腰を動かし始めた。

「あっ、あんっ、あんっ」

浮き出た腰骨を掴み、乾いた音を立てて腰を打ちつける。

揺さぶる度にリクオが背負う百鬼模様も揺れた。

結合部分からはいやらしい水音が、肉を打ちつける音に混じって聞こえてくる。

気づけば、掴まれているリクオの腰も、鴆の動きにあわせてねだるように揺れていた。

「あんっ…ああっ…!」

腰を掴んでいた両手を外して二つの乳首をつまんで引っ張ると、リクオは身体を震わせ、敷布の上に欲望を吐き出した。

きつい締め付けに低い呻き声をあげながら、鴆もリクオの中に精を注ぎ込む。

未だにびくびくと震えている愛しい身体を背後から抱きしめて、鴆は乱れた敷布に沈み込んだ。

全力疾走の後のように激しい鼓動と荒い吐息が収まるまで、ずっとリクオの背中を抱いていて、

呼吸が収まるのを待って、鴆は身体を起こし、リクオの頬に口づけた。

「すげー色っぽかったぜ」

そしてさらに唇を重ねようとリクオを仰向けにした、その瞬間。

頬に熱い痛みが走った。