「あっ、ちょっ…」

「煽りやがって」

低く呟くと、白い喉元に噛みついた。

リクオは声にならない悲鳴を上げ、身体をこわばらせる。

赤く血のにじんだそこを舌で舐めあげ、身体じゅうをまさぐった。

「あっ…んっ…」

乳首を乱暴につねられ、リクオは眉を寄せた。だが喉から漏れる声は甘く、

落ち着かなげに身を捩るその下では、若い雄が快楽の兆しを見せている。

鴆は乳首に噛みつきながら、その雄も乱暴に扱いた。

あっという間に蜜が溢れ、固さと大きさを増す分身と、上下に扱く鴆の手を濡らしていく。

リクオは両の目に涙を溜め、眉根を寄せたまま鴆をすがるように見つめるが、鴆はかまわず追い上げていく。

「あっ…ああっ…！」

なすすべもなく、リクオは身体をぶるっと震わせて精を放った。

その息も整わないうちに、鴆はリクオの精で濡れた指を最奥に潜り込ませる。

「ん、うっ…」

薬液をつけずに、精液の滑りだけで指が侵入してくる感覚に、リクオは眉を寄せて耐えた。

固く閉じた目の端から、涙が伝い落ちる。懸命に異物感をやり過ごそうとする表情を観察しながら、

鴆は骨ばった指で奥を探った。

怪我だけはさせないように気を付けながら、二本、三本と挿入する指を増やす。

「今入っている指の数わかるか？」

「あっ…さん…ぼん…」

正解を紡いだ唇にいい子だ、と口づけして、鴆は指を引き抜き、己の怒張を入り口にあてがった。

切っ先をめり込ませると、潤いが足りない場所への侵入に、リクオが焦った顔をした。

「あっ…まだ、無理っ…」

だが鴆はかまわず、つつましやかな入り口に切っ先をめり込ませていく。

「無理じゃねえよ…乱暴にされてえんだろ？」

「ちがっ…」

リクオは慌てて首を振ったが、煽られてしまった欲望はもう歯止めがきかない。

忘れたいなら、うんと激しくして忘れさせてやる。

潤いの足りない内部に、鴆は強引に押し入っていく。

こちらも痛いが、歯を食いしばって腰を動かし始める。

「あっ、あんっ、あんっ」

腰骨を内腿にぶつける勢いで、あえて乱暴に奥を抉る。

腰を入れる度に、腹につきそうなほど反り返ったリクオの分身が先走りを零す。

手荒な抽挿にもちゃんと感じているようだった。

両脚を担いでひとしきり抜き差しした後、一度自身を引き抜き、リクオを獣の姿勢にさせた。

小さく締まった尻を高く上げさせ、両手で双丘を割り開いて、露わになった秘所に再び突き入れた。

「ああんっ」

そして激しく抽挿を始める。

揺さぶる度に背中の百鬼が大きく揺れた。無駄なく筋肉のついた若い背中は、ひどく艶めかしい。

その背中に汗を滴らせながら、腰骨を鷲掴みにし、鴆は激しく突きあげ続けた。

「あんっ、ああんっ、ぜんっ…！」

達く寸前のようなリクオの声を聞いて、鴆は己も低い呻き声を上げながら、リクオの中に精を注ぎ込んだ。

そして中に熱い精を注がれるのを感じて、リクオも達した。