いつだって僕は
3 雨風はますます激しくなり、湯気を逃がすために開けられた窓からも、冷たい飛沫が飛んでくる。 閃光が走り、雷鳴がとどろいた。 湯気がたちこめる中、湯船の中と外で、啄むような口づけを繰り返していると、 湯に浸かっていた優美な手が、鴆の腕に襦袢の上から触れた。 「おめーも一緒に入れよ」 しっとりと艶を含んだ瞳が鴆を誘った。 形のよい唇をもう一度啄むことで、それに応える。 「あんたの背中を流してからな」
絹糸のような手触りの髪を、地肌から丁寧に洗いあげる。 しっかりと泡立てた手拭いは耳の後ろ、首筋、顎の下を擦り、肩、鎖骨、腕と脇の下を磨いた。 百鬼模様が浮かぶ背中を丁寧に擦った後、鴆は襦袢に泡がつくのも構わずその背に覆いかぶさり、 泡のついた手拭いでその胸に触れた。 愛撫に慣れた身体は、とたんにびくんと反応を返した。 「あっ…前は、自分で…」 「今さらだろ…最後までやらせろよ」 手拭いでことさら乳首を擦りたてながら、鴆は耳元で囁く。 欲を露わにしたその声に、リクオは再び身体を震わせた。 胸の上で円を描いて、幾度も乳首を擦った後、手拭いは腹筋の割れた腹部と脇腹へと移動していく。 下腹、そして分身を丁寧に洗いたてながら、手拭いを持っていない方の手で乳首をつまんで 指の腹で押しつぶすようにすると、艶めいた声が湯殿に響いた。 「ここ…もう生えてきちまったな」 「ぁあんっ…」 泡をつけた下腹に直接触れると、以前きれいに剃った下生えがふたたび伸びかけていた。 毛を逆立てるように撫でてやると、リクオは脚を閉じようとした。 だが分身はすでに屹立して、先端から滴をしたたらせている。 「こんなんじゃあ、ちくちくして嫌だろう。オレがきれいに剃ってやるからな?」 鴆はそういうと、赤く染まった首筋に口づけ、強く吸った。
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